言葉が遅くても、大人の話が分かり、絵本で問われたものを指差したり、「新聞持ってきて」などの簡単なお手伝いができれば大丈夫。おしゃべりの前に言葉の理解がまずできるようになります。
2才すぎても話さない場合は一緒に遊んだり絵本を読んだりしながら生活の中での語りかけをうんと多くし、無理に話させるのではなく、いい言葉のシャワーを浴びせてあげましょう。また、話しかけると同じ位聞いてあげることも大切です。
2才すぎても大人の指示が分らないようなら難聴、自閉などの疑いがないか医者や児童相談所に問い合わせてみましょう。言葉の発達は、言葉だけを伸ばそうとしてもダメ。遊び、生活を豊かなものにしてあげることがまず第一です。
1才前後からの赤ちゃんことばが、かわいいからといって、周囲が「しょうでしゅねえ」などと赤ちゃん言葉をつかっていると、いつまでたっても直りません。幼児は使いたくて赤ちゃん言葉を使っているのではないのです。だからと言って赤ちゃんことばをしつこく注意するのではなく、さりげなく正しい発音で大人がお手本になって直してあげることが大切です。
下の子が生まれると一時的に赤ちゃんがえりに伴い、赤ちゃんことばが出ることがあります。お母さんの愛情を、赤ちゃんになることで取り戻せるかもと、子どもなりに考えているのです。その思いを受け止め、スキンシップを十分とり、「○○ちゃんが大好きだよ」と話してあげましょう。
思いがあふれて、言葉がついていかない、情緒の豊かな子がどもりやすいのです。2才位からどもり始める子が出てきます。いろいろどもることに対し「もっとゆっくり」とか「もう一度」とか注文をつけると、よけい緊張して悪化します。じっくりと話し終わるまで、待ってあげましょう。どもることには触れずに。そうすることで入学前には大体直っていきます。自分がそのままで受け入れられる、という安心感をまずもたせてあげることです。
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周囲のまねをしている、家でよく上の子が言っている、回りの大人の反応がおもしろいので使ってみる、心に不満がある。原因はいろいろでしょう。大人はさり気なく、きちんとした言葉で言い返しましょう。正しい言葉や、友達とうまくつながっていける言葉を、遊びの中で教えましょう。不満がありそうな場合は、スキンシップを多くとり、原因を考えましょう。悪い言葉でイライラを発散させている場合もあります。
カ行・サ行は難しく、唇や舌の動きが未熟なためにおこることが多く、ほとんどは周囲がゆっくりときれいな発音で話しかけていれば、5才頃までに直ります。しかし、5才になってもたくさんの音がはっきり発音できない場合は口腔に異常がないか、難聴ではないか調べてもらいましょう。また、指摘され続けると話す意欲がなくなるので、口腔・耳に異常のない場合は、正しい音を聞き分ける耳を育てること、顔や口・舌をよく動かすことなどに心がけましょう。5才をすぎても直らないようなら、専門機関に相談を。
早口の子供は、言いたいことがいっぱいで、感情豊かな子です。じっくりと話を聞いてもらえないと余計早くなります。ゆっくり最後まで話を聞いてあげることが大切です。